2011/09/12
以前、お客様からの依頼でフェラーリ Dino 246GT のフロントカバーを調査した時のお話です。
新品のフロントカバーは既に生産終了となっておりメーカーにも在庫は残っておりませんでした。
そこで当社のヨーロッパの取引先数件に確認をしたところ某専門店から「在庫あり」の連絡がありました。
金額も納得が出来る額だったので迷わずオーダーをしました。
数日後カバーが届いたのですが、何か違和感があります・・・
Dino は 206GT、246GT Tipo-L/M/E と合計4種類がありますので、このカバーも間違いなく Tipo-E 用か確認をすることにしました。
とりあえず手持ちの在庫があるウォーターポンプのガスケットを合わせてみると・・・
やはり予想通り、ガスケットが合いません!!
ガスケットの裏側を確認すると「135B000 4146554」の刻印が・・・これは 206GT 用ですね!!
そこで今度は手持ちの 206GT 用のウォーターポンプガスケットを合わせてみると・・・
ピッタリです!!これでこのカバーは 206GT 用だと証明出来ます。
早速ヨーロッパの専門店にカバーが 206GT 用で 246GT Tipo-E 用ではないことを写真を送り説明をしますが
現地からの回答は「Dino にはまれに 206GT のエンジンが 246GT に載せられてファクトリーから出荷されているから間違いではない」と訳の分からない回答が(汗)
206GT のエンジンは Tipo 135B なので、カバーの裏の刻印「135B」も 206GT の Tipo 135B エンジン用のパーツという解釈の仕方で間違いないと思いますが
何度説明しても現地は納得しない様子・・・
話をしても時間だけが過ぎていくので、こちらから「135C」の刻印があるカバーは在庫でないのか?と質問をすると
「135C はある」との回答・・・だったら先にこの 135C のカバーを送ってこい!!と怒りを抑えながらも丁寧に話をし送ってもらうようお願いしました。
数日後新たにカバーが到着しましたが・・・中古です・・・(涙)