2020/02/04
今日はちょっと珍しいアバルトのご紹介です。
「1980 アバルトフォーミュラ 2000 SE033」
アバルトのフォーミュラ?あまりピンとこない方もいるかもしれませんが、当時のレースに出る為にカルロ・アバルトが開発したのではなく、イタリアの CSAI (日本での JAF みたいなものなのかな?)が立ち上げたドライバー育成プログラムに使用されていたフォーミュラです。このプラグラムに使用するイコールコンディションのフォーミュラを CSAI がアバルト社に依頼したのが1970年代のフォーミュラ・イタリア SE025 (1600cc)です。
SE025 の後に新たなコンポーネンツで構成したのが今回ご紹介する SE033 になります。
シャシーはアルミ/スチールモノコックに鋼管サブフレームを前後に組み合わせた構成で、サスペンションやボディカウルもアバルト製です。
ランチア・ベータ用水冷直列4気筒DOHC 2000cc のエンジン(132HP/6000rpm)とギアボックス(5速)が横置きで搭載され、ステアリングギアボックスはフィアット 131用を、ラジエーターはフィアット・リトモ用を使用しています。
出来るだけ市販車のパーツを使用して製作コストやメンテナンス費用を抑え若手ドライバーの負担を減らす配慮がなされていたようですね。
当時若手ドライバーだったアレッサンドロ・ナニーニ、エマヌエーレ・ピッロ、ニコラ・ラニーニ、アレックス・カフィ、パオロ・バリッラらの F1 ドライバーがこのプラグラムに参加していたと聞くとかなりのレベル/ポテンシャルだったことは間違いないですね。
1979年のF1イタリアグランプリにこのSE033が発表されましたその翌月にカルロ・アバルトが逝去しましたが、実質的にこの SE033 がカルロ・アバルトが関わった最後のマシンになるということです。
ご紹介する個体はオランダのコレクターが2008年から所有しており2016年にはオランダのザントフォールト・サーキット(Zandvoort)で行われたレースに参加しました。
150台製造された内の1台です。
ナンバー取得は難しいかもしれませんがサーキット走行はもちろん可能なコンディションのシングルシーター“モノポスト”です!!
ご希望であれば当社が責任を持って日本に輸入しお届け致します!!